雪の白さが照らし出す、ちょっと前の日本のふくよかさ

降り積もった雪の白さのおかげで、窓から目に痛いくらいの反射光が入り込み、
いつもは暗く陰になっている宿の天井が明るく、はっきりと見えて不思議な気がします。

雪が降り積もると、屋外だけではなく、屋内の景色も変えてしまうようです。

それはもちろん、宿ばかりのことではなく、いつも「うみ(宿守犬)」の散歩の途中に
寄るお宮さんでも他の季節にはみられない景色を見ることができました。

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積雪の照り返しが浮かび上がらせるのは、宿の天井ばかりではなく、
いつもは暗い影になっている、神社の軒下の飾り彫りもはっきりと照らし出してくれました。

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この坂尾呂さん(お宮)の社殿は隣県の福井県の若狭地方から、
腕利きの職人さんがよばれ、江戸時代の半ば1789年に建てられたものです。

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今年の干支のうさぎが楽しげに跳ねまわっています。

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雪の照り返しに浮かび上がった「うさぎ」のふくよかな表現は何とも言えず楽しくなります。

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左右の柱に阿吽(あうん=宇宙の始まりなき始めと終わりなき終わりの表現)を表して
並ぶ唐獅子(からじし=西方の獅子=ライオン)も何とも楽しげです。

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江戸時代と言えば、100年以上続いた内戦の時代(戦国時代)が終わり、
平和な時代として知られています。

同胞どうしの殺し合いのない平和な時代とはいえ、毎年冬が訪れれば、
雪がすべてを埋め尽くしてしまい、2、3か月は、暖房も、照明もない寒く、
暗く、煙たい室内に閉じこもっていなければなりませんでした。
もちろん、テレビも、ラジオもオーディオも電話もありません。
その静けさの連続は今では想像もできないのではないでしょうか。

また、江戸時代はまだ乳幼児死亡率が高く、七五三のお祝い
(子どもが無事に3歳、5歳、7歳と生存できたことのお祝い)が切実に
意味をもっていた時代でもありました。子どもは7歳までは
「天の子」とされ、まだ、この世に生まれた存在とはみなされておらず、
いつでも天に帰る存在として捉えられていました。

カナシミや苦労は今と変わらずあったことでしょう。

それでも、このような、ふくよかで楽しいアート(お宮の飾り彫り)が生まれるような
雰囲気であったようです。

現代美術は、ぼくには、ときにハチャメチャに、ときにうすら寒く思われます。
それは、やはり、いまの時代の雰囲気の写し鏡に思えます。

ちょっと前の日本人には、カナシミや不条理に触れても、あっけらかんとして
前にふみ出せるタクマシサがあったようです。
それは、自然の摂理や、人間の打算を越えた世の中の仕組みについて
身に染みた理解があったからのように思えます。

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神様のおわします社(やしろ)を、笑顔のふくよかさと親しさで飾る
ちょっと前の日本人のココロ。

いまでも、老若男女「かわいさ」を感じるものが好きな日本人ですから、
ちょっと前の日本のあかるさを取り戻すのも、そう難しいことではなさそうです。

意地を張らず、恰好つけず、ココロのままに慈しみたいですね。

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「あなさけや。富士は晴れたり、日本晴れ。」
ちょっと前の日本のココロ持ちにあやかりたいですね。
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by ayabelife | 2011-01-20 15:24

心理カウンセラーのホ・オポノポノ研究ブログ


by 長谷川貴士(心理カウンセラー)